PowerMac6100用16MBオンボードメモリの製作

1999.03.20

PowerMac6100用16MBオンボードメモリを製作してみます。
6100にはオンボードメモリ(8MB)とSIMMスロットが2基あり、Appleの保証する最大メモリ容量は72MBということになっています。
しかし、このマシンのSIMMスロットには128MBのSIMMを2枚させば合計264MBで問題なく動作できる事がわかっています。
そして、詳細に調査(うそ?)したところ、オンボードメモリに使用されているアドレス空間は16MBである事が判明しました。
では一丁、作ってみよう、というものです(^-^;;;

2. 構造を考える
PowerMac6100のオンボードメモリは当たり前な話ですが、ロジックボードに直接ハンダ付けされています。ここにはどのような信号が来ているのでしょうか?

まず、使用されているDRAMチップは16個です。6100のデータは64bitですから、一つのチップが4bitづつ担当していることになります。
つまり、それぞれのデータ線は共通ではありません。また、ここのすべてのチップではアドレスと/RAS、/WE、それから電源関係が共通となっています。/CASはチップ二個づつのセットでオンボードメモリ全体では合計8セットが配線されています。

オンボードメモリに使用されているDRAMチップのピンアサインは次の通りです。

図はぼやけていますが、あまり時間をかけずに書いたので、こんなのしかできませんでした(^_^;;;

オンボードメモリを付け替えるにあたって注意しなければいけないのは、当然ですがメモリチップの種類です。64bitで16MBにしなければなりません。
中古品のメモリモジュールから回収するのがいちばん安上がりなのですが、一般に売られているSIMMメモリでは、これに合致するチップはなかなか見つかりません。また、チップ単独で購入するというのも、かなり困難な上に、価格的にもあまり考えたくありません。

では、どうするか、ということになるのですが、たまたま手許にあったPowerbook5xxシリーズ用の8MBメモリモジュールを見たところ、1バンク構成で8MB(32bit)という探しているタイプ(のちょうど半分)にぴったりの物ではないですか!これが二枚あればいい訳です\(^o^)/
(ちなみに市販されているPB5xx用の8MBメモリには数種類あり、たまたまPaddieの持っていたものがこのタイプでした。見分けかたとしていちばん簡単な方法は、メモリモジュール上に4枚のメモリチップが載っていて、あと同じ物が3組載せられそうなもの、なんですが、確実な方法は、28pinのチップが4枚載っていて、そのチップが、[17800](V17800は不可),[17810](V17810は不可),[48C2100](48V2100は不可),[48C2104](48V2104は不可)のうちのいづれかを含む名前であればおっけー、、だと思います。)

なぜ8MB2枚なのかというと、中古品で買った場合、16MB1枚よりも8MB2枚のほうが、たいてい安いのです。ちなみに先日、日本橋で確認しましたところ、8MBは1枚100円、16MBは1枚2800円でした。2倍の容量しかないのに、値段は28倍です!!!

で、そこで使われているDRAMチップのピンアサインはこういう物です。

この図もぼやけていますが、先ほどと同じ理由です(^ ^;;;

さて、先ほどのオンボードに使われているものと較べてみましょう。
まず、チップのサイズが違います。次にピンの数や配置も異なります。つまり、そのままチップを貼り替えることはできません(>_<)
しかし、良く見て下さい。ピンの配置は何となく似ていませんか??
そうです、結構似ているのです。ピン変換基板を比較的簡単に作れそうです。

しかし、ただ変換基板を作っただけでは配線の仕方などに問題が発生するかも知れません。
どうせならオンボードメモリを取り去った跡地に貼りつけるような形の変換基板ができないものでしょうか?

ということで考えたプリント基板のパターンがこれです。

このパターンはまだ配線に間違いがあるかも知れませんのであえてスクリーン解像度(72dpi)にしてあります。
ですから、この画像を使ってオンボードメモリを増設する基板は作成できません。もし実験が成功したら、変換基板作成のマニュアルなんかを作ってダウンロードできる様にしようと思っていますので、お楽しみに(^_^)
...でも、この実験の結果を楽しみにしてくれる人なんて、一体何人位いるのでしょうか...(>_<)

...さて、この変換基板の基本的な考え方はこうです。

1)まず、オンボードメモリチップは撤去する。
2)そこに残ったフットプリントの中から必要な信号線の部分を選ぶ。
3)選んだ場所に、L字型に曲げた錫メッキ線を垂直に立つようにハンダ付けする。
4)変換基板には相当する位置に穴をあけておいて、その穴に錫メッキ線を通して基板上面で接続する。
5)基板の接続が終わったら、メモリチップをハンダ付けする。

メモリチップを後でハンダ付けする理由は、実は簡単、メモリチップの下にもロジックボードからの配線を接続するところがあるからなんです(^_^;;;

さて、プリント基板のパターンまでできました。
この調子でいけば近い内に完成できそうな気がしてきましたが、Paddieは考えて楽しむ人だったりするので
いつもこういうところまでは進むのですが、ここからがなかなか進まないのです。
はたして今回はこれ以上進めることができるのか、乞う御期待です(^_^;;;



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